新人WEBデザイナーさんによくある悩みごと・・・
- クライアントからの修正依頼が多い
- 仕事が取れない/次につながらない
- ツールの使い方は覚えたけど、「デザイン」に自信がない
- トレースや模写をしているのに、なぜか成長を実感できない
「どうやったらWEBデザインって上達するんだろう」
もし心当たりがあるなら、デザインの学び方を見直す時かもしれません。
WEBデザインは感覚に頼るものではなく、正しい学習法を実践することで上達するスキルです。
この記事では、今すぐ実践できる上達法とデザインをするうえでの注意点を具体的に解説します。
この記事でわかること
- WEBデザインが上達する7つの秘訣
- WEBデザインの上達を目指す際の注意点
この記事を読めばデザインの勉強方法が明確になり、上達の道筋が見えてくるはずです。
さっそく見ていきましょう。
目次
WEBデザインが上達する7つの秘訣
WEBデザインを上達させるには「デザインの知識」と「実践的な学習」が共に必要です。
ここでは、WEBデザインを効率よく上達させるための7つの秘訣を解説します。
- 自分の作品を添削してもらう
- フィードバックを受けてブラッシュアップする
- 良いデザインを収集・ストックする
- 集めたデザインを分析する
- 上手なデザインをマネる(模写)
- デザインの良い点・改善点を言語化する
- コンペに応募してみる
デザインの上達に絶対欠かせないのは1と2ですが、実践しやすい方法をまず試してみるのでも構いません。
今すぐできることから始めてみましょう。
1.自分の作品を添削してもらう
添削を受けるのが最もデザインが上達する方法です。
自己流で学んでいると「なんとなくオシャレなもの」を目指してしまい、本当に機能するデザインから離れてしまうことがあります。
自分では良いデザインだと思っていても、第三者の視点を入れると課題が見えてくるものです。
プロのデザイナーや先輩からフィードバックをもらいましょう。
<添削を受けるメリット>
- 自分の課題が明確になる(どこを改善すればいいのかがわかる)
- 客観的な視点を得られる( デザインの良し悪しを論理的に考えられる)
- クライアント目線を学べる (実務で求められるデザイン力がつく)
<添削を受ける方法>
- 強調ブロックは特に強調して表現したい際にご利用ください。
- 箇条書きと文章のどちらでも利用可能です。
- 強調ブロック内でリンクを使う場合は「リンクの挿入/編集」ボタンを使ってください。
「自分のデザインに自信が持てない」と悩んでいるなら、まずはプロのデザイナーに作品を見てもらいましょう。
2.フィードバックを受けてブラッシュアップする
「フィードバック ⇒ ブラッシュアップ」を繰り返すことでデザインは上達します。
言われた通りに直すだけでも悪くはありませんが、より早く成長するには「なぜダメなのか」を理解して改善していくことが重要です。
<フィードバックの活用ステップ>
- 指摘された内容をノートにまとめる(繰り返し指摘されるポイントを把握)
- 「なぜダメだったのか」を自分の言葉で説明できるようにする
- 具体的な改善策を考え、実際に修正してみる
- 修正したデザインを再度チェックしてもらう(継続的にブラッシュアップ)
改善の積み重ねこそが、確実にデザイン力を向上させるポイントです。
デザインが上手い人ほど、日頃から「良いデザイン」をたくさん見ています。
デザインの収集・ストックの習慣には次のようなメリットがあります。
- アイデアが浮かびやすくなる(デザインの引き出しが増える)
- 見る目が養われ、デザインセンスが磨かれる
- クオリティの高いデザインの特徴が学べる
<どのようなデザインを集めるべきか>
- ターゲットやコンセプトが明確なデザイン(誰に何をアピールしているか一目瞭然)
- トレンドを押さえたデザイン(最新のデザインをキャッチアップ)
- 「見やすい」「わかりやすい」「使いやすい」デザイン(最適な配置・装飾)
<デザインのストック方法>
- ギャラリーサイトを活用する(ジャンルや種類別に検索)
- Pinterestを使ってデザインを保存する(カテゴリごとに整理)
- 街中の広告やパッケージデザインを写真に撮る(身の回りにあるデザインも参考に)
デザインの引き出しを増やすことで表現の幅が広がっていきます。
▼WEBデザインの上達に役立つギャラリーサイトをこちらの記事で紹介しています。ぜひ参考にしてください。
WEBデザイン制作の参考になりそうだと思うサイトを61個挙げてみた
4.集めたデザインを分析する
参考になるデザインを集めたら、眺めるだけでなく、どんな点が魅力的なのかを考えてみることが大切です。
作品の特徴や工夫、その意図を分析してみましょう。
<デザインを分析するポイント>
- 配色のルール → なぜこの色が選ばれているのか
- フォントの選び方 → どんな印象を与えるか
- レイアウトの構造 → どこに視線を誘導しているか
- 余白のバランス → 読みやすく、見やすいデザインになっているか
分析する癖をつけることで、デザインの細部まで意識できるようになり、自分の制作に活かせるポイントが増えていきます。
5.上手なデザインをマネる(模写)
初心者デザイナーには「模写」もデザイン力UPにおすすめです。
ひとりでコツコツできるトレーニングですので、ストックしたデザインを模写してみましょう。
模写と似たものにトレース(上からなぞる)がありますが、模写(お手本を横に置いて真似る)のほうがややハードルが上がる分、上達には効果的です。
<効果的な模写のステップ>
- 見本を選ぶ(自分の目指すスタイルに近いものを選択)
- 要素を分解して分析する(レイアウト、配色、フォントの組み合わせなど)
- 意図を考えながら再現する(デザインのねらいを把握する)
- 1px単位で正確に模写する(構造を正確に理解する)
分析しながら模写することで、腕が磨かれていきます。
6.デザインの良い点・改善点を言語化する
デザインの良い点や改善点を説明できるようにしましょう。
慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、言語化を試みることで優れた点や課題が整理され、デザイン力が上がります。
<言語化するメリット>
- クライアントにデザインの意図を伝えやすくなる
- デザインの改善点を論理的に考えられるようになる
- 自分のデザインの「良し悪し」を客観的に判断できるようになる
WEBデザイナーとして活躍していくうえで、デザインの言語化も欠かせないスキルです。
7.コンペに応募してみる
実践経験を積むためにコンペに挑戦するのもおすすめです。
「納期までに納得のいくクオリティに作品を仕上げる」というスキルが鍛えられます。
実際のクライアント目線を学ぶのにも最適。成長スピードが加速します。
<コンペに挑戦するメリット>
- 実際の案件に近い経験ができる
- 制作スピードが上がる
- 場数を踏むことで自信がついてくる
- さまざまな案件があるのでスキルの幅が広がる
- ポートフォリオが充実する
WEBデザインを始めて間がなく、「スキルの面で自信が持てない」という方は、鍛錬の場と考えてコンペに1〜2ヵ月集中してチャレンジするのもひとつ。
成長を実感できるようになり、度胸や自信がついてきます。
WEBデザインの上達を目指す際の注意点
WEBデザインの上達は、正しい努力ができるかどうかにかかっています。
もしかしたら、間違った学習法があなたの成長を妨げているかもしれません。
ここでは、デザインを勉強する際の注意点をお伝えしていきます。
行き詰まったときは、勉強法を見直し、軌道修正を試みましょう。
<WEBデザインを勉強する際の注意点>
- 学習内容が「デザインツールの使い方」に偏らないようにする
- コーディングの勉強は必要最低限に留める
- 感覚に頼らず、デザインの基本を習得する
- やみくもにトレースや模写をしない
- フィードバックを受けずにオリジナリティを追及しない
学習内容が「デザインツールの使い方」に偏らないようにする
デザインの勉強をするときは、PhotoshopやIllustratorといったデザインツールの使い方に終始しないように注意しましょう。
「WEBデザインを勉強してきたはずなのに、デザインがうまくならない」と悩む方は、必要以上にデザインツールの勉強に時間をかけ、肝心のデザインを学びそびれている可能性があります。
デザインツールの操作方法を覚えることは確かに大切ですが、ツールはあくまで手段であり、目的ではありません。
「ツールの使い方ばかり勉強している」という状況に陥らないよう注意しましょう。
WEBデザインツールは多機能ですが、実はWEBデザイナーが使用するのはごく限られた機能。学習する機能を絞ることで、習得に費やす時間と労力をかなり軽減できます。
<ポイント>
- WEBデザインが目的なら、デザインツールはPhotoshopを選ぶ
- Photoshopの全ての機能を網羅しようとせず、必要な機能に絞って学ぶ
学ぶ内容がシンプルになった分、よく使う機能は不自由なく扱えるようにしておきましょう。
コーディングの勉強は基本理解程度に留める
コーディングは、基本事項を知識として学んでおく程度で構いません。
WEBデザイナーのなかにはコーディングまで手掛ける人もいますが、「デザイン」と「コーディング」は別スキル。
分業化が進んでいるWEB業界では、デザインに特化することも可能です。
(コーダーというコーディングのスペシャリストも存在します)
コーディングの勉強に時間を取られすぎて、肝心のデザインが疎かになってしまわないように注意しましょう。
<ポイント>
- コーディングはWEBデザイナーに必須のスキルではないという認識を持つ
- コーディングの学習は基礎理解程度でOK
デザインスキルの習得が先決です。コーディングはあとから学んでも問題ありません。
感覚に頼らず、デザインの基本を習得する
「デザインのルール」を知らないまま作業をすると、統一感のない、素人っぽい仕上がりになってしまうので注意が必要です。
感覚ではなく、基本事項を押さえたデザインを意識しましょう。
デザインツールを使えば、それっぽく見える仕上がりになるかもしれませんが、WEBデザインはアートではなく、成果が求められます。
商業デザインの理論を学び、作品の最終目的(商品購入や資料請求、問い合わせなど)を叶えるデザインを目指しましょう。
<ポイント>
- デザインの基本原則を学ぶ(近接、整列、強弱、反復など)
- WEBデザインのルールを押さえる(レイアウト、配色、フォント、視線誘導など)
やみくもにトレースや模写をしない
トレースや模写は、WEBデザイン初学者が取り組みやすいトレーニング方法ではありますが、やみくもに模写をするのではなく、前に上達の秘訣として紹介した「分析」「言語化」を意識しましょう。
見本に選んだデザインの意図を理解したうえで丁寧に再現するのが上達のコツです。
<ポイント>
- デザインのルールを思い出しながら、見本デザインを分析する
- 色使いやレイアウトの意図を理解したうえで正確に再現する
- 単なる模写ではなく、デザインの考え方を吸収する
- 模写で得たヒントを自分の作品に取り入れる
フィードバックを受けずにオリジナリティを追及しない
オリジナリティを追及するあまり自己流に走ると、自分の欠点に気づけないまま突き進んでしまうことになるので注意しましょう。
まだ経験や実績が少ない駆け出しの頃は基礎が固まっておらず、デザインの良し悪しを判断することが難しい状態。
無理に個性を出そうとして、自分が手掛けるデザインの目的を見失わないようにしましょう。
<ポイント>
- 個人的な好みに走らない
- 作品の目的や最終ゴールを見失わない
- 掲載先のWEBサイトやクライアントのイメージに合わせる
- 先輩デザイナーやプロに作品を見てもらい、意見をもらう
▼自分の作成したデザインの課題に自分ではなかなか気づけないもの。
こちらの動画で、デザインに伸び悩む方の作品をプロが添削している様子がご覧いただけます。ほかの人の添削も大きな学びとなるのでぜひ参考にしてください。
おすすめ動画:日本デザインスクール公式YouTubeチャンネル
・「現役デザイナーの公開添削シリーズ」
・「現役デザイナーのバナーBefore Afterシリーズ」
まとめ:今日から始めよう!WEBデザイン上達への第一歩
ここまで、WEBデザインの上達方法と、学習する際の注意点を紹介してきました。
WEBデザインのセンスは天性のものではなく、磨かれていくものです。
正しい学習法を実践することで上達していくスキルなので、今は自信がなくても気を落とさず、今できることをコツコツ実践していきましょう。
おさらいとして、WEBデザイン上達のポイントをまとめておきます。
【WEBデザインが上達する7つの秘訣】
上達の秘訣 | ポイント |
1.自分の作品を添削してもらう | 客観的なフィードバックで自分の課題を明確にする |
2.フィードバックを受けてブラッシュアップする | アドバイスを受け、改善を繰り返すことが上達のコツ |
3.良いデザインを収集&ストックする | トレンドを学び、アイデアの引き出しを増やす |
4.集めたデザインを分析する | 「なぜこのデザインが良いのか」を考える |
5.上手なデザインをマネる(模写) | デザインの意図を考えながら、正確に再現してみる |
6.デザインの良い点・改善点を言語化する | 論理的に説明することを試みる |
7.コンペに応募する | 実践経験を積み、スピードとクオリティアップを目指す |
上達の妨げとならないよう、以下の5つのポイントに注意しましょう。
【WEBデザインを学習するときの注意点】
注意点 | 対策 |
学習内容が「デザインツールの使い方」に偏らないようにする | WEBデザインによく使う機能に絞って操作方法を習得する |
コーディングの勉強は必須ではない | 時間をかけず、基礎理解程度に学ぶ |
感覚に頼らず、デザインの基本を習得する | 商業デザインのルールに沿った制作をする |
やみくもにトレースや模写をしない | 単なる模写ではなく、デザインの考え方を吸収する |
フィードバックを受けずにオリジナリティを追及しない | フィードバックをもらい、作品本来の目的から逸れないようにする |
デザインが上手な人には、「常にデザインに興味津々」「デザインを楽しんでいる」という共通点があります。
好奇心に突き動かされて楽しく学ぶ時ほど、急速に上達するものです。
デザインの世界は奥が深く、知れば知るほど面白くなっていきます。
この記事で紹介した「7つの秘訣」も、ぜひ楽しみを見い出しながら実践してみてくださいね。