WEBデザイナーはCanvaでも稼げるけど…おすすめしないリアルな実態をお伝えします。

ここ数年で一気にユーザー数も伸びている「Canva」。

この記事をお読みの方の中にも、聞いたことがあるだけでなく「すでに使ったことがある方」「毎日のように使っている方」などいらっしゃると思います。

(かくいう私は、毎日使っている超ヘビーユーザーです…!)

この記事では、「Canvaを使ってWEBデザイナーとして稼ぐことはできるの?」「WEBデザイナーでCanvaを使っている人はいるの?」などの疑問を、現役WEBデザイナーさんやCanvaを実際に使っている副業デザイナーさん、起業家さんなどのリアルな意見を元に解決していきます。

ただ、ダラダラと続けてもわかりにくいと思うので、先に結論をお伝えしておきます。
Canvaを使ってWEBデザイナーになるのは、不可能ではないですがおすすめはしません。

その理由をご紹介していくので、ぜひ最後までご覧くださいね。

業界のリアル|CanvaでWEBデザインは稼げるけど….

先ほど、CanvaでWEBデザイナーになるのは、不可能ではないがおすすめしないとお伝えしました。

その理由を詳しくお伝えしていきます。

Canvaは小学生でも使える=需要は低い

まず、Canvaは「小学生でも使える」もの。

これは比喩表現でもなんでもなく、実際に地域コミュニティなどでは小学生がCanvaを使ってポスターやチラシをはじめ、イベント時のちょっとしたデザインなどを作っているそうです。

言い換えてしまえば「誰にでもできるお仕事」なので、需要が低く、必然的に単価も低くなります。

とある起業家さんは、「本当はプロのデザイナーさんに依頼して、Photoshopでちゃんとしたものを作ってもらいたいけど、お金がないから自分でCanvaで(バナーやサムネイルなどを)作っている」と話していました。

「誰にでも使える」Canvaは、自分にもできるという認識が強く、依頼する必要がない(依頼するならPhotoshopが使える人)という考えが大きいようです。

Canvaの仕事はあるが、単価は低い

とはいえ、Canvaを使った仕事が市場に一切ないわけではありません。
私も実際に、「Canvaデザイナー」さんにCanvaを使ったお仕事をお渡ししています。

ただし、単価は正直高くありません。

例えばクラウドワークスではこんな案件が多くありました。
CanvaでのInstagramストーリーズ作成 2本200円
・CanvaでのInstagram投稿作成1枚100円

クラウドワークスでの「Canva デザイン」の検索結果はこちら

「私にCanvaでデザインを作るスキルがないから依頼している」のではなく、「自分で作っていたけど、他のことに時間を使いたい(リソースが足りない)から依頼している」ので、言ってしまえば「作業者さん」なのです。

まとめると、Canvaを使ってデザインを作る仕事はありますが単価は低いので、「今より稼ぎたいからWEBデザインに興味がある」「短時間でサクッと稼ぎたい」という方にはおすすめできません。

おすすめは、Canva”から”WEBデザインを始めてみること

おすすめは、WEBデザインを始めるきっかけとしてCanvaを使ってみることです。

WEBデザイナーの実際の仕事現場(制作会社やクラウドソーシングサイトでの依頼など)では、確かにPhotoshopがメインで、正直Photoshopが使えないWEBデザイナーはあまり稼げません。ですが、、Photoshopは使い慣れるのに時間がかかるうえに料金も安くないので初心者さんは手が出しにくいのが正直なところ……。

Canvaなら無料で始められるだけでなく、操作もしやすいので「デザイン」の第一歩としては最適です。

「デザインにチャレンジしてみたいけど、自分に向いてるかわからない」
「WEBデザイン始めたいけど、続けられるか不安…」
という方はぜひ、まずはCanvaで数ヶ月、安くてもいいので案件にチャレンジしたり試しにバナーやスライドを作ってみたりして、「デザインって楽しいかも」と思えたらPhotoshopに課金したりスクールに通ってスキルを磨いてみましょう!

WEBデザイナー視点で見たCanvaの4つのメリット

ここからは、WEBデザイナー視点(=デザイン制作でお金をもらう視点)で、Canvaのメリットとデメリットをご紹介していきますね。

まずは無料で使える

Canvaは無料で使えるというのは、大きなメリットです。

Photoshopなど、いわゆる「プロが使っているツール」は有料なものがほとんどなので「とりあえず試してみたい」という方には不向き。
(無料お試し期間があるツールも多いですが、その多くが7日間など短い制限付きです。)

Canvaなら、「お試し期間」などもなく、永久に無料で使えるのが嬉しいポイント。

デザインにチャレンジしてみたい、とりあえず触ってみたい、という方にぴったりです。

PCスペックに関係なく、サクサク使える

Canvaは、どんなパソコンでも使いやすく、固まったりせずサクサク使えるのも、初心者さんにとって嬉しいポイントです。

Photoshopは、パソコンのスペックが低かったり容量が少なかったりするとカクカクしてしまいます。その重さがストレスになり、「デザインは苦手」となってしまう方も少なくないので、「デザインにまずは挑戦してみたい」「お金が貯まったら良いパソコンを買いたい」という方の強い味方です。

素材のダウンロード不要

何より嬉しいのが、素材がダウンロード不要なこと。

Canvaのなかに、大量に素材がストックされているので、私たちはダウンロード不要で、Canvaに入っている素材の中から選ぶだけで良いのです。

素材探しは何かと大変なので、Canva内でサクッと見つけられると時短にもなりますよね。

商用利用もOKなので、安心して使えます。

テンプレートが豊富で即完成する

Canva内には、素材だけでなく「テンプレート」も豊富に揃っています。

テンプレートももちろん商用OKなので、文字を差し替えたり、色や写真を変えるだけで「プロっぽい」デザインが作れる優れもの。
これはPhotoshopやIllustratorにはない機能です。

自分でデザインを考えるのが苦手、なんだか素人臭くなってしまう、という方はぜひCanvaのテンプレート機能を使っていただきたいです。

※ただし、テンプレートの文字を差し替えたり色を少し変えただけのデザインで「WEBデザイナー」として稼ぐのは難しいのが現実…。あくまでテンプレートは、自分の事業用に、時間がない時や、とりあえずのデザインが欲しい時に使うものとしておすすめです。

WEBデザイナー視点で見たCanvaの4つのデメリット

続いて、Canvaを使用するデメリットをご紹介していきます。

無料で使える良い素材は意外と少ない

先ほど、Canva内で使える素材がたくさんあるとご紹介しましたが、「上手だな」と思える素材は有料であることが多いのも事実。

課金せず無料で使おうとなると、他サイトから商用OKな素材を探してくるしかありません。

課金してでも時短をとるか、課金はせずにじっくり探してくるか、の二択になってしまいます。

テンプレートも有料が多め

1つめと同じく、テンプレートも有料のものが多いです。

テンプレートを駆使してCanvaでデザインしたいなら、「CanvaPro」に課金してしまうことをおすすめします。

ただし、無料会員の方でも有料のテンプレートを「見る」「使う」ことはできます(ダウンロードのみ不可)。

色々使ってみて、「このテンプレートが使いたい!!」という時のみ課金するのも良いと思いますよ。

カーニングができない

Canvaでは、WEBデザイナーにとってすごく大切な「文字詰め(=カーニング)」ができません。

実際は、文字同士の間隔を広げたり狭めたりといった文字詰めはできますが、1文字ずつ調整する「カーニング」はできません。プロのWEBデザイナーにとってカーニングはとても大事なので、デザイナーとしてお仕事をもらうとなると…カーニングができないのはかなり大きなデメリットです。

テンプレートは”Canva感”が出てしまう

これはCanvaヘビーユーザーあるあるでもあるのですが、テンプレートはやはり「Canva感」が出てしまいます。

フォントや文字間隔、色の感じからもなんとなく「あーこれCanva使ってるな」と思われてしまうのです。
Canvaは商用OKですし、「Canvaバレ」してしまうこと自体は悪いことではありません。

ですが、何度かお伝えしてきた通りCanvaは素人さんでも使えるデザインツールなので、なんとなく「安っぽい」「素人っぽい」印象を持ってしまうことも否めません…。

依頼の単価や時給がかなり低い

Canvaのメリットのところでもお伝えしてきましたが、「誰でも使えるツール」「使いやすいツール」なので、わざわざ外部の方に依頼する必要はありません。

私も実際に、会社のインスタグラム運用のためにフリーランスの方にCanvaを使ったデザインの制作をお願いしていますが、正直、時給はかなり低く設定しています。
(決められたテンプレートに沿って、文字や画像を入れ替えるだけのお仕事のため)

Canvaが使えるだけでなく、オリジナルのデザインが上手に作れる方であれば、時給も上がるかもしれません。ですが、「オリジナルデザインは作れない」「Canvaが操作できるだけ」の方は、普通にアルバイトするのと変わらないくらい時給/単価が低いというのはぜひ覚えておいて欲しいデメリットです。

まとめ|結局大事なのは”デザインスキル”

改めて、ここまでお伝えしてきた結論をまとめます。

  • Canvaを使ってWEBデザイナーになるのは、不可能ではないがおすすめしない
  • 理由は、Canvaは誰でも使えるため単価が低いから
  • また、プロのWEBデザイナーはCanvaを使うこともあるがPhotoshopの使用がメイン
  • デザインにトライしてみるという意味で、Canvaから始めてみるのはアリ
  • Canvaは無料で使いやすいメリットもあるが、デメリットもある

    Canvaに対峙するツールとして、この記事ではPhotoshopが使えたほうがいいとご紹介していきましたが、CanvaでもPhotoshopでもfigmaでも、ツールそのものが操作できることに意味はありません。それだけでは稼げないのです。

    大事なのは、オリジナルのデザインが制作できるスキルを身につけること。たとえばこんなデザインが一から作れるようになれば、WEBデザイナーとして最初のステップは合格と言えます。

    デザインスキルの習得は、独学だと特に難しく心も折れやすいです。続けられるか心配、自分に向いているかだけでも知りたいという方は、まずはCanvaで始めてみるというのはおすすめです。

    Canvaでテンプレートをいじったり、名刺やポスターを作ってみたりして、「デザインって楽しい!」と思えたらぜひ、「WEBデザイナー」として稼いでいくために、デザイン制作のスキルを身につけていきましょう!

    独学は難しいとお伝えしましたが、デザインスキル習得に必要なのは「センス頼りではなく論理的にデザインが学べるカリキュラム」と「楽しく学び続けられる環境」です。

    具体的に何をすればいいのかを楽しく分かりやすくお伝えしている3時間のセミナーがあるので、ここまで読んでWEBデザインに興味を持ってくれた方はぜひ、ご参加くださいね。

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