WEBデザイナーの就職先を12ジャンルに分けて詳しくまとめてみた

「デザインスキルを身につけたら、どんな就職先が待ってるの?」
今回の記事では、そんなあなたのお悩みにお答えしていきます。

副業やフリーランスとしてWEBデザインをお仕事にするのも魅力的だけど、会社員WEBデザイナーとして、就職したいという方も多いと思います。

ひとえにWEBデザイナーといっても、制作会社、広告系の代理店、インハウスデザイナーなど、いろんな就職先があるので、自分がどんなところを目指したら良いのか迷いますよね。この記事では各就職先の特徴や違いをどこよりも細かく紹介していくので、WEBデザイナーの就職先に悩む方にぴったりです。

WEBデザイナーの就職先①WEB制作会社

WEBデザイナーというと、やっぱり一番に浮かぶのが多くのWEBデザイナーやコーダーが所属し、企業のホームページなどを制作する「WEB制作会社」をイメージする方も多いと思います。

実際、WEB制作会社に就職するWEBデザイナーもかなり多いです。
ここでは、WEB制作会社の細かい種類とそれぞれの特徴をご紹介していきますね。

コーポレートサイト制作会社

コーポレートサイト制作会社は、企業の公式サイトや採用サイトなど、会社の顔となるページを専門に手掛ける制作会社のこと。
コーポレートサイトとは、企業のブランディングや信頼感の向上、採用活動のサポートなどを目的として作られるので、デザイン性の高さはもちろんのこと、使いやすさや情報の伝わりやすさも重要視されるのが特徴です。

コーポレートサイトの例:OIOI

<コーポレートサイト制作会社の特徴>
コーポレートサイトは比較的更新頻度が低く、一度でしっかりと作り込むプロジェクトが多いのが特徴です。そのため、じっくりとデザインに取り組みたい人には向いていますが、トレンドの変化が少なかったり、バナーやランディングページ(LP)のように複数パターン作成してテストしたりといったマーケティング的要素は少なめです。

<コーポレートサイト制作会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 安定した案件が多く、長期的に取り組める
  • 企業ブランディング経験が積める
  • ディレクションやマーケティングの知識も学べる

デメリット

  • トレンドや新しい技術に触れる機会が少ない
  • 更新頻度が低く、ひとつひとつの案件が重い
  • クライアントの要望が細かく、調整が大変な時もある

コーポレートサイト制作会社は、安定した環境でスキルを積みたい人や、企業ブランディングに興味があるWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

広告クリエイティブ制作会社

広告クリエイティブ制作会社は、バナー広告やランディングページ(LP)、SNS広告など、広告用のビジュアルを専門に手掛ける制作会社です。

基本的にはWEBデザイナーとして広告デザインの制作を専門で請け負いますが、小さめの企業だとコピーライティングなど、デザイン制作以外の分野も兼任することもあります。
また、ただ良い(キレイな)デザインを作るだけではなく、A/Bテストやアクセス解析を通じてデザインを改善していくことも重要な業務の一つです。

バナーの例

短納期かつ数多くの案件をこなすことが多いため、スピード感を持ってデザインを作りたい人に向いています。

<広告クリエイティブ制作会社の特徴>
広告クリエイティブ制作会社では、マーケティングの知識も求められます。
デザインそのもののスキルだけでなく、ターゲット層や広告の目的に合わせた訴求力のあるビジュアル作りが重要です。また、トレンドや季節感を取り入れたデザインを素早く提供する力も必要です。

<広告クリエイティブ制作会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 短期間で多くのデザイン経験が積める
  • 直接的に成果が見えるので、やりがいがある
  • おしゃれでキラキラなイメージが持たれやすい

デメリット

  • 短納期でプレッシャーが強い
  • 広告効果を求められるため、自由なデザインは難しい
  • 分業制が多く、専門外のスキルが身につきにくい
  • ハードワークが求められる企業が多い

広告クリエイティブ制作会社は、トレンドに敏感でスピード感を持って働きたい人や、マーケティング視点でデザインを考えたいWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

ECサイト制作会社

ECサイト制作会社とは、楽天やShopifyといったECプラットフォームを利用して、ネットショップやオンラインストアの構築を専門に手掛ける制作会社のこと。

コーポレートサイトがブランディング要素が強いのに対し、ECサイトは商品の販売を目的としたサイトがメインになるため、デザインの見やすさはもちろんですが、購入までの導線やセールス、マーケティング要素も重視されます。

ECサイトでは、バナーや商品ページの制作はもちろん、決済システムや在庫管理などの機能面の知識が求められる場合もあります。また、頻繁に更新やキャンペーンページの追加が必要になることもあり、急な対応が求められることも多いです。

ECサイトの例:LOHACO

<ECサイト制作会社の特徴>
ECサイト制作は、WEBデザイン制作スキルの他に売上アップを目指すマーケティング視点が強く求められます。ただし、これらのスキルは就職時から求められることは少なく、実務の中で身につけていくことが多いです。就職後も学ぶことが多い分、一定の高さのWEBデザインスキルが必要とされています。

<ECサイト制作会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 販売マーケティングの知識が学べる
  • 知っている商品の販売に携われることもある
  • 商品の魅力を引き出すデザイン経験が積める

デメリット

  • 更新頻度が高く、短納期の案件が多い
  • 販売結果にシビアなため、プレッシャーが強いこともある
  • デザインの自由度は低め

ECサイト制作会社は、多少忙しくても良いからWEBデザイン以外のスキル(マーケティングなど)も学びたいというWEBデザイナーさんにおすすめな就職先です。

LP(ランディングページ)専門制作会社

LP専門制作会社は、広告やキャンペーンの効果を最大化するためのランディングページ(LP)の制作に特化した会社のこと。
先ほどご紹介した「広告クリエイティブ制作会社」のなかでも特にLPに特化したようなイメージです。近年のLP需要の高さからLP専門の制作会社も少しずつですが増えてきています。

LPはユーザーに商品やサービスの購入、資料請求、会員登録といった具体的な行動を促すため、デザインだけでなく、キャッチコピーや構成、CTA(Call to Action)の配置など、マーケティング要素が強く求められます。

LPは1ページ完結型が多く、ビジュアルや文章で一気にユーザーの心を掴むことが重要です。短期間で多くのLPを制作することも多いため、スピード感のある仕事が得意な人に向いています。

LPの例:日本デザインスクール

<LP専門制作会社の特徴>
LPはマーケティング要素が非常に強いため、マーケティングの知識や経験が積めます。また、アクセス解析や広告運用といったデータ分析も業務に含まれることも多く、分析業務が苦手な方は向いてないかもしれません。

<LP専門制作会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • トレンドや新しい技術に触れる機会が多い
  • 市場価値の高いWEBデザイナーを目指せる
  • レベルの高いWEBデザイナーと知り合える

デメリット

  • 更新頻度が高く、短納期の案件が多い
  • 成果に対してシビアな評価がされやすい
  • 広告やマーケティングのインプットが大変

LP専門制作会社は、マーケティングやセールスに強い興味がある人や、スピード感を持って仕事を進めたいWEBデザイナーさんにピッタリの就職先です。

※分析やテストなどのマーケティング分野までWEBデザイナーが担当する企業もあれば、マーケティング専門の社員がいて、WEBデザイナーはLPの制作に特化しているという企業もあります。

UI/UXデザイン会社

UI/UXデザイン会社は、アプリやWebサービス、システムのユーザーインターフェース(UI)とユーザー体験(UX)の設計に特化した制作会社です。

デザイン面でのおしゃれさ、キレイさだけでなく、ユーザーが直感的に操作できるか、目的の情報にたどり着きやすいかといった使い勝手の良さも重要視されます。

UI・UXデザインって?という方はこちらをチェック
WEBデザイナーとUI・UXデザイナーの違いを解説

特に近年はアプリやSaaS(Software as a Service)の普及により、UI/UXデザインの需要はますます高まっているうえ、変化の激しい業界でもあるので、常に変化・変更への対応が多いのが特徴です。

<UI/UXデザイン会社の特徴>
UI/UXデザイン会社では、デザインスキルはもちろん、心理学やデータ分析、ユーザーリサーチといった幅広い知識が必要になります。また、デザイナーで完結する仕事が少なく、エンジニアやプロジェクトマネージャーと連携して進めることが多いため、コミュニケーション能力も重要です。

<UI/UXデザイン会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • UI/UXの知識・経験が多く積める
  • 長期的なプロジェクトが多く、じっくりデザインに取り組める
  • エンジニアやマーケターとの連携で視野が広がる

デメリット

  • 仕様変更やフィードバックが多く、調整が大変
  • デザイン以外のデータ分析やリサーチ業務も求められることがある
  • ユーザー目線を重視するため、個性的なデザインは採用されにくい

UI/UXデザイン会社は、最先端や流行りものが好きな人、おしゃれなデザイン制作よりもユーザーにとって便利なサイト作りに興味があるというWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

ブランディング会社

ブランディング会社は、企業や商品のブランド戦略に基づいて、ホームページだけではなく、ロゴやパンフレット、ポスター、パッケージデザインなどを一貫して手掛ける制作会社です。

特に、企業の理念やターゲット層に合わせたデザインを考えるため、リサーチやコンセプトワークが欠かせません。また、プロジェクトごとにじっくりと時間をかけて進めるケースが多いため、スピーディにいくつも案件をこなしたいタイプよりも細かい部分までこだわりたいタイプのWEBデザイナーさんに向いています。

<ブランディング会社の特徴>
担当する企業によってはWEB以外のデザイン(名刺、ポスター、パンフレットなど)の制作が多いケースもあります。紙媒体のデザイン(DTPデザインやグラフィックデザインと呼ばれます)はWEBデザインとはやり方やルールが異なることもありますが、実物として手元に残せたり、多くの人の手に渡ったりなど、やりがいも高いですよ。

<ブランディング会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 有名企業や商品のブランディングに携わることもある
  • マーケティングやブランディングの経験が積める
  • 長期的に取り組むプロジェクトが多く、安定している

デメリット

  • 細かい調整や確認作業が多く、スピード感には欠ける
  • ブランドイメージに縛りがあるため自由度が低い
  • クライアントの要望が抽象的な場合、すり合わせが大変

ブランディング会社は、じっくりとデザインに向き合いたい人や、ブランドの世界観を作り上げることに興味があるWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

事業会社(インハウスデザイナー)

続いて、インハウスデザイナーと呼ばれるWEBデザイナーの就職先を細かく解説していきます。

インハウスデザイナーとは、WEBデザイン制作をメインとしていない企業の「デザイン部門(部署)」に所属するイメージ。

たとえば、AppleやAmazonは自社のクリエイティブは制作会社に頼まず、企業の中に専門のデザイナーさんがいます。そのように、企業のデザイン部門で働く方をインハウスデザイナーと呼びます。

メーカー・商社・BtoB企業

一般的に「インハウスデザイナー」と言われてイメージされる就職先がメーカー・商社・BtoB企業です。

メーカーや商社、BtoB企業では、自社の製品やサービスを紹介するコーポレートサイトや、特定の商品にフォーカスしたプロモーションサイトの制作を担当します。取引先やビジネスパートナーに向けた情報発信が中心になるため、信頼感や専門性を意識したデザインが求められます。

<代表的な企業>
メーカー:P&G
商社:伊藤忠商事
BtoB企業:キーエンス

<メーカー・商社・BtoB企業の特徴>
更新頻度はそれほど高くありませんが、製品ページの追加や事例紹介など、定期的なコンテンツ更新があります。また、キャンペーンを打つ場合には、それに合わせたバナー、ポスター、LPなどの制作がある場合も。

<メーカー・商社・BtoB企業に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 安定した案件が多く、長期的に取り組める
  • 専門性のある業界のデザイン経験が積める
  • 取引先やパートナー向けのデザインで信頼感を意識できる

デメリット

  • トレンドや新しい技術に触れる機会が少ないこともある
  • 専門用語や業界知識が必要になる
  • クライアントの要望が細かく、調整が多いこともある

メーカー・商社・BtoB企業は、安定した環境デザイン経験を積みたいWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

マーケティング支援会社

マーケティング支援会社は、広告運用やSEO対策を中心に行いながら、Webサイトのデザインや改善も手掛けています。

マーケティング支援のゴールはおしゃれなデザインを納品することではなく、担当企業の売り上げを上げること。そのため、制作するデザインは効果的にユーザーを誘導するためのレイアウトやデザイン(例えば、ボタンの見つけやすさ、押しやすさなど)も求められます。

広告の結果やアクセス解析のデータをもとに、PDCAを回して改善を繰り返すため、数字を見ながらコツコツと取り組むのが好きな人に向いています。

<マーケティング支援会社の特徴>
マーケティング支援会社では、デザインの他にSEOやリスティング広告、アクセス解析ツール(Googleアナリティクスなど)もチェックします。実際にはそこの分析には専門の社員(アナリスト)がいる場合が多いですが、アナリストの分析や要望を聞いて、「結果の出るデザイン」にこだわれる人、またマーケティング視点を養いたい人にとっては魅力的な就職先です。

<マーケティング支援会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 広告やSEOなど、幅広いマーケティング知識が身につく
  • 効果検証を通して売れるデザインの制作力が鍛えられる
  • 数字で成果が見えるため、やりがいがある

デメリット

  • 広告運用や解析など、専門知識が多岐にわたる
  • 効果が出るまで改善を続ける必要があり、根気がいる
  • 短期間での結果を求められるため、プレッシャーが強い

マーケティング支援会社は、デザイン制作だけでなく、マーケティングやデザインの改善にも興味があるWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

IT企業(SaaS・WEBサービス系)

先ほど制作会社のパートでご紹介した「UI/UXデザイン会社」がいろんな企業のUI/UX会社を担当していたのに対して、自社(IT企業)のUI/UX周りを専門で担当するイメージです。

ここでも、ユーザーの使いやすさや直感的な操作を重視したデザインが求められるため、UI/UXの知識やプロトタイプ作成のスキルが重要になります。

自社プロダクトの成長を見届けながら、長期的に改善を続けるスタイルなので、やりがいも高いですよ。

<IT企業(SaaS・WEBサービス系)の特徴>

IT企業では、エンジニアやマーケターとチームで協力しながらデザインを進めることが多く、コミュニケーション力も必要です。また、ABテストやユーザビリティテストを通じて、デザインの効果をデータで検証し、細かく改善していくプロセスを楽しめる人におすすめです。

<IT企業(SaaS・WEBサービス系)に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 自社プロダクトに一貫して関わるため、愛着が湧きやすい
  • ユーザーの反応を直接データで見られる
  • UI/UXやフロントエンドなど、専門スキルが磨ける

デメリット

  • プロダクトの仕様変更や追加要望が多く、柔軟な対応が必要
  • 短期間での改善サイクルが求められ、スピード感がある
  • エンジニアとの連携や調整が多く、技術理解も必要

IT企業(SaaS・WEBサービス系)は、最先端系のデザイン(UI/UXデザイン)に興味があり、プロダクトを育てていく実感を得たいWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

EC事業会社

EC事業会社は、自社で運営するECサイトのデザイン改修や、広告バナーの制作を担当するのが特徴です。商品の魅力を伝えるためのデザインだけでなく、ユーザーが購入しやすいサイト構成を考えるマーケティング視点も求められることがあります。

ECサイトの例:ZOZOTOWN

自社の商品やブランドを理解しながら、長期的にサイト改善を進めていくスタイルなので、分析しながらコツコツ取り組むのが好きな人に向いています。

また、EC事業系の制作会社と異なり、ずっと1つのサイト,商品ジャンルを扱うことになるので、飽きずに1つのことと向き合える性格の方におすすめです。

<EC事業会社の特徴>

EC事業会社では、売上データやアクセス解析をもとに、デザインや導線の改善を繰り返すのが一般的です。また、セールやキャンペーンのたびにバナーや特集ページを作る機会が多いため、スピード感も求められます。

<EC事業会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 自社商品のデザインに深く関われる
  • 売上データをもとにデザインの効果を実感できる
  • キャンペーンや季節ごとのデザインで幅広い経験が積める

デメリット

  • 短納期の案件が多く、忙しいことがある
  • セールやキャンペーンのタイミングで業務が集中しやすい
  • 販売実績が結果として見えるため、プレッシャーが強い

EC事業会社は、自社商品やブランドをじっくり育てていきたいWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

メディア運営会社

メディア運営会社では、ニュースサイトやオウンドメディアのデザインを担当します。
記事コンテンツを見やすく配置したり、ついクリックしたくなるようなアイキャッチ画像(サムネイルのようなもの)を制作するスキルが求められます。

ニュースサイトの例:新R25

ニュースサイトは更新頻度が高く、記事ごとに異なるデザイン要素が必要になるため、デザインのバリエーションやスピード感も重要です。

<メディア運営会社の特徴>
メディア運営会社ではクリック率を意識したデザインはもちろん、SEO対策などのマーケティングスキルも必要になる場合があります。また、編集者やライターと協力しながら、記事の内容に合ったビジュアルを作る機会が多く、コミュニケーション力も必要です。

<メディア運営会社に就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 多様なコンテンツに触れられ、幅広いデザイン経験が積める
  • 更新頻度が高く、短期間でスキルが磨かれる
  • SEOやアクセス解析の知識が身につく

デメリット

  • 更新作業が多く、ルーティン業務になりやすい
  • トレンドに敏感である必要があるため、情報収集が欠かせない
  • 編集やライターとの調整が多く、柔軟な対応が求められる

メディア運営会社は、情報発信やコンテンツデザインに興味があったり、スピード感を持って働きたいWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。

WEBデザインスクール運営企業

インハウスデザインとは少し異なりますが、WEBデザインが好き&得意かつ、人と関わったり教えたりするのが好きな方には、WEBデザインスクールを行っている企業に就職するのもおすすめです。

制作と指導は異なるため、ただデザインが作れるだけではなく、講師として受講生にわかりやすく説明する力や生徒を育てる責任感も求められます。

講義の内容は、スクールによっても大きく異なり、PhotoshopやFigmaなどのデザインツールの使い方から、HTML・CSS、UI/UXの基礎、ポートフォリオの作り方まで多岐にわたります。
また、受講生の作品にフィードバックするだけではなく、就職支援やポートフォリオのアドバイスを行うこともあります。

<WEBデザインスクールの特徴>
スクールの講師は、実務経験を活かしてカリキュラムを作成したり、トレンドや最新のデザイン技術を取り入れた授業を行うこともあります。また、生徒は平日昼に働いている人も多いため、土日や夜間に仕事が入ることも多いです。

<WEBデザインスクールに就職するメリット・デメリット>

メリット

  • 受講生の成長を実感でき、やりがいがある
  • 教えることで自分のデザインスキルも必然的に上がる
  • 実務経験を活かしながら、安定した収入を得られる

デメリット

  • 土日や夜の時間帯の勤務は避けられないことが多い
  • 指導が忙しいとデザイン制作をする時間がないことも
  • コミュニケーションスキルや指導力が必要

WEBデザインスクールの講師は、教えることが好きで、デザインスキルを活かしつつ成長をサポートしたいWEBデザイナーさんにおすすめの就職先です。自分が担当した生徒が転職に成功したり、フリーランスとして独立したりする報告を受けたりとやりがいを感じやすいお仕事でもありますよ。

結局WEB制作会社と事業会社、どっちがおすすめ?

<結論>
経験を積みたいならWEB制作会社
安定感・好き・極めるがやりたいなら事業会社
をおすすめします。

<WEB制作会社の特徴>
WEB制作会社に就職すると、複数のクライアントを担当し、さまざまなプロジェクトを手掛けることになります。クライアントの依頼に応じて作るものも変わってくるので、特化系の企業ではない限り、コーポレートサイトやECサイト、LP(ランディングページ)など、幅広いWEBデザインの制作経験が積めるのが特徴です。

多様な案件:多くの企業や個人からの依頼を受けるため、さまざまな業界のサイト制作を経験できる。
スピード感:短期間でプロジェクトが進行することが多く、スピード感を持ってデザインを行う必要がある。
チームワーク:デザイナーだけでなく、エンジニアやディレクター、コピーライターなど、多職種と連携して作業することが多い。

<事業会社(インハウスデザイン)の特徴>
事業会社でのインハウスデザインは、その企業の自社サイトやプロモーション素材、製品デザインなど、社内のデザイン業務を担当します。クライアント対応ではなく、企業内部のマーケティングやブランディング活動をサポートする役割となります。

一貫したブランディング:同じ企業のブランドやプロダクトに関するデザインを継続的に行うため、一貫したデザインやブランド戦略に取り組むことができる。
安定した業務:企業のウェブサイトやプロモーション素材を制作するため、定期的な更新や改善を行うことが多く、プロジェクトが比較的安定している。
企業内との連携:マーケティング部門や営業部門など、社内の他部署と密接に連携して進めることが多い。

特徴

WEB制作会社

事業会社
(インハウスデザイン)

業務の多様性

高い。
さまざまなクライアントの案件に関わる

少なめ。
自社のブランドに関わることが多い

納期のプレッシャー

高い。
短納期で複数案件をこなすことが多い

比較的安定。
長期的に取り組める

クリエイティブの自由度

高い。
クライアントの要望に合わせるが自由度がある

低め。
企業の方針に沿ったデザインをする必要がある

スキルの向上

高い。
多種多様な技術や業界に触れることができる

深い。
一貫して同じブランドに関わるため専門性が高まる

働き方

柔軟。
フリーランスやプロジェクト単位で働ける場合がある

安定。
長期的に働きやすい環境が整っている

おすすめの人

挑戦・成長したい

安定・極めたい

どちらが良い・悪いはないので、自分の働き方の理想に合った方を選びましょう!

WEBデザイナーの就職先を見つけられる場所

最後に、WEBデザイナーが就職先を探すのにおすすめなサイトや場所をご紹介します。

マイナビクリエイター

引用元:マイナビクリエイター

マイナビクリエイターは、マイナビの求人の中でもWEB業界やクリエイティブ職に特化した転職エージェントサービスです。

WEB系のジャンルだけでも、WEBプロデューサー、WEBディレクター、WEBデザイナー、ECサイト運営など、様々なジャンルがあります。

2025年3月現在で、WEBデザイナーの求人は272件ありました。

引用元:マイナビクリエイター

<マイナビクリエイターのおすすめポイント>
マイナビクリエイターはただの求人サイトではなく、面接対策やポートフォリオ添削などもおこなってくれる心強いサービス付きです。就職対策を支援してくれるサービスはいくつかありますが、WEB系に特化しているところはなかなかないので、悩んだらとりあえず登録して話を聞いてみましょう!

求人ボックス

引用元:求人ボックス

求人ボックスはいわゆる一般的な求人サイト。使ったことがあるという方も多いかもしれませんね。
求人掲載数2000万件と非常に多く、どこかしら惹かれる条件の企業が見つかるはずです。

2025年3月現在で、WEBデザイナーの求人は5万件以上ありました。

引用元:求人ボックス

<求人ボックスのおすすめポイント>
求人ボックスはマイナビクリエイターとは異なりWEB系やクリエイティブに特化したサイトではないですが、求人数が多いのが魅力的です。

Wantedly

引用元:Wantedly

Wantedlyは企業理念やカルチャーなどのマッチングを大切にしている求人サイトで、中小企業やベンチャー企業などが多く掲載されています。

2025年3月現在で、WEBデザイナーの求人は16,000件ありました。

引用元:Wantedly

<Wantedlyのおすすめポイント>
求人数はそこまで多くはないですが、社風や取り扱う事業内容を大切にしている企業が多いため、入社してから「なんか違った……」を避けたい方におすすめです。また、スタートアップ系の企業も多いため、いろんな挑戦がしてみたい方はWantedlyに一度登録してみましょう!

交流会

意外とおすすめなのが、交流会です。
交流会で出会った社長やWEBデザイン系部門担当者と仲良くなり、そのまま働かないかと声をかけられたケースもよく聞きます。

よく名前を聞くような大企業への就職はなかなかないかもしれませんが、中小企業や即戦力を求めるベンチャー企業の担当者と繋がり、声がかかるかもしれません。

※ちょっとした裏話ですが…求人サイトを挟まない直接的なルートでの就職になるので、年収や条件を自分で交渉したりできるメリットもあります。

まとめ

WEBデザイナーの就職先を12種類に分けてご紹介しましたが、興味のある就職先は見つかりましたか?

制作会社系

事業会社系
(インハウスデザイナー)

コーポレートサイト制作会社

メーカー・商社・BtoB企業

広告クリエイティブ制作会社

マーケティング支援企業

ECサイト制作会社

IT企業

LP制作会社

EC事業会社

UI/UXデザイン会社

メディア運営会社

ブランディング会社

WEBデザインスクール運営企業

まだまだこれから就職先を見つけていく段階だと思うので、現段階は1つに絞らなくて大丈夫です。今回の記事でなんとなく目星をつけたうえで求人サイトを色々と覗いてみて、ピンと来た企業の話をぜひ聞いてみてくださいね。

また、今回の記事では扱いませんでしたがWEBデザイナーとして就職するうえで大切なのは何よりもスキルです。未経験でも可能な企業はたくさんありますが、スキルなし(=プロレベルのデザインが作れない)方でも就職できる企業はほとんどありません。

まだデザインレベルが高くない、あまり制作できないという方は就職先探しの前にスキル習得を終わらせましょう!

WEBデザイナーとして就職(転職)がうまくいくように応援しています。

手に職をつけたいあなたへ。
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