「WEBデザイナーとWEBクリエイターって結局同じ仕事なの?」
WEB業界のお仕事に興味を持っている方なら、WEBデザイナーやWEBクリエイターの仕事について、なんとなくのイメージや知識があるかもしれませんね。
しかし、いざ転職!と思ったときに、自分がやりたいと思っている仕事が『WEBデザイナー』にあたるのか、『WEBクリエイター』にあたるのか、思い悩む方は多いはず。
私自身、WEB業界に興味を持った当初、『WEBデザイナー』で求人を検索していたのに、『WEBクリエイター』と書かれた仕事が出てきて「???」となった経験があります。
今回の記事では、WEB業界への転職を考えている方に向けて、WEBデザイナーとWEBクリエイターの具体的な違いについて、項目別に比較しながら詳しく解説していきます。
この記事でわかること
- WEBデザイナーとWEBクリエイターの違い
(仕事内容・働き方・必要なスキル・年収・将来性) - WEBデザイナーとWEBクリエイターそれぞれに向いている人
- 未経験から挑戦するならWEBデザイナーがおすすめな理由
「自分のやりたいことで選ぶなら?」
「理想の働き方を叶えるのはどっち?」
「自分に向いてるのは?」
など、自分の転職の軸と照らし合わせながら読んでみてくださいね。
また、未経験からWEBデザイナーに転身した私の経験談も踏まえてお伝えするので、参考になれば嬉しいです。
目次
WEBデザイナーとWEBクリエイターの違い
WEBデザイナーとWEBクリエイターの大きな違いは、仕事の幅にあります。
WEBクリエイターと呼ばれる仕事内容の一部に、WEBデザインが存在しており、それにより求められるスキルや働き方が異なっているのです。
WEBデザイナーはWEB上のあらゆるデザインをすることが仕事。(場合によっては、WEBサイト制作におけるデザインとそのコーディングを一括りにしてWEBデザインと総称することもあります。)
一方でWEBクリエイターの仕事は、WEBに関わる仕事全般を差し、WEBサイトのデザイン、コーディング、ライティング、ディレクション、マーケティング、動画制作…など、その仕事内容は幅広く存在しています。
▼合わせて読みたい
WEBクリエイターの仕事内容は?意外と知らない6つの職種を超具体的にご紹介
つまり、『WEBに関わる仕事』という意味ではWEBデザイナーもWEBクリエイターと呼ぶこともできるため、WEBデザイナーとWEBクリエイターは混同されやすい職業なのです。
冒頭に、WEBデザイナーの求人を検索していたのにも関わらず、WEBクリエイターの仕事が出てきた…という私の体験談をお伝えしました。このようなことが起きるのは、企業によって肩書きが示す仕事内容のくくり方が異なるからでしょう。
実際に、求人サイトでそれぞれの肩書きがタイトルに入っている募集要項を見てみると、以下のように仕事内容の線引きが企業ごとに異なっていることが分かります。
- 募集例① WEBデザイナー
仕事内容:「WebサイトやLP、ECサイトなどのWebデザイン・動画編集」
→メインはWEBデザイナーだが、動画編集も仕事に含まれる - 募集例② WEBデザイナー
仕事内容:「企業HPやショッピングサイトなどのデザイン制作をお任せ」
→メインはWEBデザイナーだが、動画編集も仕事に含まれる
- 募集例③ WEBクリエイター
仕事内容:「LPやECサイト・system・ホームページetc…フロント/バックエンド制作・開発やWebデザインなどのクリエイティブ系職種」
→デザインに限らず、開発などを含むクリエイティブ職(一人で一連の制作を担当をするのか、入社後に専門職種に分かれるのかなどは不明)
- 募集例② WEBクリエイター
仕事内容:「デザイン、コーディング、取材撮影等のクリエイティブ制作を幅広く担当」
→サイト制作(デザイン・コーディング)をメインに、それにまつわる取材撮影なども仕事に含まれる
このように、一般的には担う仕事の幅が2つの仕事の呼び方を変えていると言えます。
ここからはWEBクリエイターの定義を、以下のような一般的なイメージに絞って具体的に解説していきます。
- WEBデザイナー=WEB上のデザインに特化した仕事
- WEBクリエイター=WEB上のクリエイティブ制作の一連の全工程に携わる仕事
WEBデザイナーとWEBクリエイターの仕事内容の違い
先にお伝えしたように、一般的にはWEBデザイナーとWEBクリエイターの仕事内容は、担う仕事の幅に最も大きな違いがあります。
WEBデザイナーはより専門的に、WEBクリエイターは幅広く知識やスキルを必要とします。
WEBデザイナーは「制作物のクオリティ」を期待・評価されるのに対して、WEBクリエイターは「制作物の成果」に期待・評価されることになります。そのため、携わる仕事のスケールや責任はWEBクリエイターの方が大きいと言えるでしょう。
WEBデザイナーの仕事内容例
- WEBデザイン(バナー、ヘッダー画像、ホームページ、ランディングページなど)
- クライアントまたはWEBディレクターとの打合せ
- 制作ソフトでのデザイン制作
- 制作物の確認、修正、納品
WEBクリエイターの仕事内容例
- WEBディレクション
- クライアントとの打合せ
- 企画設計
- プロジェクト管理
- WEBライティング
- コピー作成
- WEBデザイン(ホームページ・ランディングページなど)
- デザイン制作
- コーディング
- コーディング作業
- WEBマーケティング
- マーケティング施策
- 運用、分析
- 改善
WEBデザイナーとWEBクリエイターの働き方の違い
働き方の大きな違いは、WEBクリエイターは外的な関わりに左右されやすく、WEBデザイナーは自己完結しやすいところです。
WEBデザイナーの仕事のメインはデザイン制作となるため、基本的にはパソコン作業に多くの時間を費やすことになるでしょう。
一方、WEBクリエイターは、デザインを含め、リサーチや分析、打合せなど、WEBデザイナーと比べて業務内容や場面が切り替わることが多く、外的な関わりも多く生じます。
また、WEBデザイナーの多くは数日〜1ヶ月程度の期間で納品を行いますが、WEBクリエイターは引き受けるクリエイティブの規模によって数ヶ月〜年単位でプロジェクトを進めることもあります。
WEBデザイナーとWEBクリエイターの必要なスキルの違い
WEBデザイナーと比較して、WEBクリエイターは仕事の幅が広いため、それだけ必要なスキルも幅広いものになります。
WEBデザイナーに必要なスキル
- 画像制作ツールを扱うスキル(PhotoshopやIllustratorなど)
- デザインスキル(知識、オリジナルデザインの創作)
WEBクリエイターに必要なスキル
- 画像制作ツールを扱うスキル(PhotoshopやIllustratorなど)
- デザインスキル(知識、オリジナルデザインの創作)
- コーディングスキル(HTMLやCSSなど)
- 企画・提案スキル
- ライティングスキル
- 動画撮影・編集スキル
- マーケティングスキル(SEO対策、広告運用など)
- マルチタスク
- マネジメントスキル など
しかし、WEBクリエイターとして働く人々は企業に属しているか、チームを組んでいる場合が多く、すべてのスキルのスペシャリストにならなければWEBクリエイターになれない、というわけではありません。
「クリエイティブを立案し、全体を俯瞰してプロジェクトを推進していくために、幅広い知識やスキルを活かす」というイメージの方が正しいでしょう。
一方、WEBデザイナーはデザインの専門家ですから、デザインのクオリティのみが仕事の評価に結びつきます。
WEBデザイナーは縦に知識を深めていくのに対して、WEBクリエイターは横に知識を広げていく必要があると言えます。
WEBデザイナーとWEBクリエイターの年収の違い
働き方や経験、年齢によって異なることは大前提ですが、一般的にWEBクリエイターの方がWEBデザイナーよりも年収が高いとされています。
それには2つの理由が考えられます。
まず1つ目に、WEBクリエイターとして全工程に携わる場合、単純に、一部を担うWEBデザイナーよりも得られる報酬が大きくなるからです。
2つ目には、WEBクリエイターと呼ばれる職種の中でも、『WEBディレクター・WEBプロデューサー』などの上流工程の職種の平均年収が、WEBデザイナーの平均年収よりも高いとされているからでしょう。
▼WEBクリエイターに含まれる職種の年収相場
WEBクリエイター | 480〜600万円 |
WEBデザイナー | 350~450万円 |
WEBプロデューサー | 600~800万円 |
WEBディレクター | 400~500万円 |
WEBコーダー | 300〜400万円 |
WEBエンジニア | 400~600万円 |
WEBライター | 300~400万円 |
WEBマーケター | 400~500万円 |
動画制作者 | 300〜600万円 |
UI/UXデザイナー | 400〜700万円 |
また、年収アップを望む場合、その方法にも違いがあります。
WEBデザイナーとして年収アップをする方法
- より単価の高い制作物を作れるようになる(ランディングページやホームページなど)
- デザインスキルを高め、1つあたりの単価を上げる
- デザインスキルを高め、1つあたりの制作時間を短縮してより多くの制作を手がける
WEBクリエイターとして年収アップをする方法
- より幅広い知識を習得する
- より専門的な知識やスキルを習得する
- クリエイティブ制作で大きな実績を出す
WEBクリエイターは「制作物の成果」を期待されるため、WEBクリエイター個人としての市場価値を高めることが年収アップの鍵。
WEBデザイナーは「制作物のクオリティ」を期待されるため、制作物そのものの質や価値を高めることができれば単価もアップし、そのまま年収に反映されるでしょう。
WEBデザイナーとWEBクリエイターの将来性の違い
デジタル市場は今後も拡大が見込まれており、今や多くのサービスや商品にとってWEBコンテンツの作成は欠かせないものです。その点からWEBデザイナーとWEBクリエイターのどちらも将来性は十分明るいと言えます。
日本有数の転職求人サイトdodaにおいても、求人の市場予測としてクリエイティブ職の需要は高い水準で推移することが予想されています。(参考:クリエイティブ(Webデザイナー、Webディレクター)の転職市場動向2024下半期)
その一方で、市場の拡大に合わせて人材も増え続けているのも確かです。また、AI技術の発達により、単純な制作ではそのポジションを取って変わられることでしょう。
では、どのような人材であれば、WEBデザイナー、WEBクリエイターとして活躍し続けることができるのでしょうか?
2つに共通する、将来活躍し続けるために必要な要素
- より質の高いデザイン、クリエイティブ制作ができるか
- 人の感情に寄り添った購買行動につながるデザイン、提案ができるか
+αでWEBクリエイターに求められる要素
- デジタル市場の知識やスキルをアップデートできるか
- コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど、対人スキルがあるか
- より高度なマーケティングの提案ができるか
AIが発達し、クリエイティブ人材が増え続けたとしても、求められるのは「優秀な人材」「優秀なWEBコンテンツ」です。早いスピードで進化し続けるデジタル市場では、常に(欲しいと求められる人材は)人手不足が続き、WEBデザイナーとWEBクリエイターという職種がなくなることはないでしょう。
WEBデザイナーとWEBクリエイターそれぞれに向いている人
ここではWEBデザイナーとWEBクリエイターの違いに注目し、それぞれ向いている人の傾向を解説していきます。
まずは特徴や傾向を表にまとめたので、どちらが向いているか悩んでいる人はチェックしてみてくださいね。
◎…必ず当てはまる
⚪︎…当てはまる
△…当てはまらない(当てはまらなくても問題ない)
特徴や傾向 | WEBデザイナー | WEBクリエイター |
クリエイティブなことが好き | ◎ | ◎ |
流行やトレンドに敏感 | ◎ | ◎ |
好奇心旺盛 | ◎ | ◎ |
地道なコツコツ作業が好き・得意 | ◎ | ⚪︎ |
マルチタスクが好き・得意 | △ | ◎ |
細かいところまでこだわる几帳面さがある | ◎ | ⚪︎ |
全体を俯瞰してみることができる | △ | ◎ |
一つの知識を専門的に深めたい | ◎ | ⚪︎ |
幅広い知識に触れていたい | △ | ◎ |
数字に強く、分析が好き | △ | ◎ |
トラブルに直面したときに冷静な判断ができる | △ | ◎ |
WEBクリエイターよりもWEBデザイナーに向いている人
WEBクリエイターよりもWEBデザイナーに向いているのは次のような人です。
- 色々なことを並行するよりも、一つに集中してコツコツ作業する方が好きな人
- 幅広い知識というよりは、一つの知識を専門的に深めたい人
- 全体を広く見渡すよりは、細かいところまでこだわる几帳面さを生かしたい人
- 色々なことを並行するよりも、一つに集中してコツコツ作業する方が好きな人
- 色々なことを並行するマルチタスクよりも、一つのことに集中するシングルタスクが好き・得意な人はWEBデザイナーの方がおすすめです。
- WEBデザイナーは、パソコンの前でデザイン制作に取り組む時間が長くなりがちです。バナー・ホームページ・ランディングページなど、制作する物は変わっても、軸とする作業は変わらないので、興味の移り変わりが早い性格だとキツイと感じる人もいるでしょう。
- 幅広い知識というよりは、一つの知識を専門的に深めたい人
幅広く知識を学ぶよりも、1つのことを極めたいという人はWEBデザイナーに向いています。
WEBデザインに必要な基本知識は、レイアウト・フォント・配色など、シンプルですが、奥が深い。誰に向けて作るのか、何をしてもらうために作るのか、色々な着眼点から様々な要素を組み合わせてデザインを創り上げる必要があります。
そして、流行り廃りが早いのもデザイン業界の特徴。
成功しているWEBデザイナーは、常にアンテナを張って学び続ける姿勢のある方ばかりです。
- 全体を広く見渡すよりは、細かいところまでこだわる几帳面さを生かしたい人
例えるなら、全体を取りまとめるリーダーよりも、裏で任された仕事をきっちりこなす職人のような几帳面さを持つ人の方がWEBデザイナーに適していると言えるでしょう。
華やかなイメージのあるWEBデザイナーですが、実際のところは細部までこだわりをつらぬく職人仕事。1ミリ単位のズレが全体の違和感を生む世界です。
細かなところまでこだわり抜ける几帳面さを持っている人は、その素質をWEBデザインに生かすことができるでしょう。
WEBデザイナーよりもWEBクリエイターに向いている人
WEBデザイナーよりもWEBクリエイターに向いているのは次のような人です。
- 一つのことに集中するよりも、色々と並行して進めること(マルチタスク)が好きな人
- 幅広い知識に触れたい人
- 数字に強く、分析が好きな人
- トラブルに対して耐性があり、対外的な関係構築にも前向きな人
- 一つのことに集中するよりも、色々と並行して進めること(マルチタスク)が好きな人
景色の切り替わらない作業よりも、場面が変わって色々なことに関わりを持っている方が活き活きできる人はWEBクリエイターに向いています。
WEBクリエイターもデザイン作業はありますが、「ものづくり」というよりも「プロジェクトの推進」という感覚の強い職種になります。1つの制作物に対して取り組むことが多岐に渡るため、一つのことをコツコツ…というよりも全体を俯瞰して要領よく物事をこなしていくことに楽しさを感じることができる人には、WEBクリエイターの働き方がぴったりです。
- 幅広い知識に触れたい人
好奇心旺盛で、新しい知識を得ることにワクワクできる人はWEBクリエイターがぴったりです。
WEBクリエイターは幅広い知識を組み立てて、1つの制作物に仕上げます。その持ち得る知識がより多く、より新しく、より深いものであることが、WEBクリエイターとしての価値を上げることになります。
裏を返すと、学ぶことへの意欲が低い人にとっては、WEBクリエイターは苦しい職業だと言えます。
- 数字に強く、分析が好きな人
WEBクリエイターに求められるのは「制作物の成果」であり、具体的に言うと売上や集客、人々へ与えるインパクトになります。つまり、目標数値を達成するためのクリエイティブを制作することが求められるため、数字や分析が苦手という人には、担うことが難しい職業です。
逆に、数字を追いかけることが苦でなければ、目に見える形で自分の制作物の成果を実感できます。そこに大きなやりがいを見出しているWEBクリエイターも多いでしょう。
- トラブルに対して耐性があり、対外的な関係構築にも前向きな人
簡単に言い換えれば、メンタルが強く、交渉力やマネジメント力のある人はWEBクリエイターの素質があります。
WEBクリエイターは制作過程で多くの人との関わりが必要な仕事です。そのため、対人関係における交渉力やマネジメントスキルがあると、よりスムーズにプロジェクトを推し進めることができます。
また、制作すべてに関わる分、不定型なトラブルも起きやすく、そのような状況にも折れずに冷静に対応できる人でなければWEBクリエイターは難しいでしょう。
未経験から挑戦するならWEBデザイナーがおすすめ
もしあなたが未経験で、WEBデザイナーとWEBクリエイターの仕事に迷っているのであれば、まずはWEBデザイナーから挑戦することをおすすめします。
その理由は3つ。
- WEBクリエイターには膨大な知識や経験が求められる場合が多いため、未経験からは難しい
- WEBデザインの知識やスキルはWEBクリエイターにも生かせる
- WEBデザイナーは「制作物のクオリティ」に期待されるため、未経験からでも実績が作りやすい
- WEBクリエイターには膨大な知識や経験が求められる場合が多いため、未経験からは難しい
ここまで読んでいただいた方は納得されると思いますが、そもそも、WEBクリエイターは未経験から始めるには難しい職業です。
求められる知識は幅広く、全てを滞りなく推し進めていくにはある程度の経験が必要になるからです。未経験からWEBクリエイターを募集している企業もありますが、実状としては、WEBクリエイターとしては未経験でも、制作過程の一部の経験や知識がある人を望んでいる場合が多いでしょう。
もしあなたがWEBクリエイターを目指したいと考えているのであれば、まずはWEBデザイナーとして経験を積みましょう。クリエイティブ制作の流れを実際に体験した上で、さらに手がける分野を広げてWEBデザイナーからWEBクリエイターへステップアップする道もあります。
- WEBデザインの知識やスキルはWEBクリエイターにも生かせる
WEBデザインもWEBクリエイターの仕事の一部であるため、どちらにも興味があるならWEBデザインから挑戦してみるのがおすすめです。
実際、私自身も未経験からWEBデザイナーへと転身しています。
始めはホームページ制作ができるようになることを目指してスタートしましたが、実際に学んでみてコーディングが苦手だと感じ、現在はデザインのみを請け負うフリーランスWEBデザイナーとして活動しています。一方で、ちょっと特殊なケースですが、このようにWEBデザインの知識を生かしてライティングの仕事をしているので、WEBデザイナーからスタートし、WEBライターへも展開している状況でもあります。(WEBデザインをする中でデザインにおけるテキストの重要性を感じ、ライティングも学んだという経緯です!)
このような自身の経験を踏まえても、WEB業界を覗いてみるにはWEBデザインが打ってつけの入り口だとおすすめします。
- WEBデザイナーは「制作物のクオリティ」に期待されるため、未経験からでも実績が作りやすい
これまでもお伝えしてきたように、WEBデザイナーが求められるのは「制作物のクオリティ」であることに対して、WEBクリエイターは「制作物の成果」を求められます。
実績のないWEBクリエイターに、制作物の成果を期待するクライアントはなかなかいないでしょう。
一方で、WEBデザイナーは実績がなくとも、自身のスキル証明となるポートフォリオを見てもらうことで、クライアントは制作物へのクオリティを期待することができます。
また、WEBデザインはバナーやヘッダーなど、初心者からでも取りかかりやすい仕事があります。まずはWEBデザインから学び、小さく実践を繰り返す。そうして自分に合っていると感じたら、WEBデザイナーへと転身するという道が手堅いでしょう。
まとめ
今回はWEBデザイナーとWEBクリエイターの違いについて、具体的に解説しました。
【WEBデザイナーとWEBクリエイターの大きな違い=担う仕事の幅】
- WEBデザイナー:WEB上のデザインに特化した仕事
- WEBクリエイター:WEBに関わる仕事全般
一般的にはWEBサイト制作の一連の全工程を担う場合に、WEBクリエイターという肩書きが使われています。
そのようにWEBクリエイターを定義した場合、WEBデザイナーとWEBクリエイターには以下のような違いがあります。
【仕事内容の違い=担う仕事の幅】
- WEBデザイナー:WEBデザイン制作に特化
- WEBクリエイター:打合せ・企画から、制作、コーディング、運用、改善までの全て
【働き方の違い=対外的な関わりの多さ】
- WEBデザイナー:デザイン制作がメインであり、自己完結しやすい
- WEBクリエイター:業務が多岐に渡り、対外的な関わりが多い
【必要なスキルの違い=扱う分野の幅広さ】
- WEBデザイナー
- 画像制作ツールを扱うスキル(PhotoshopやIllustratorなど)
- デザインスキル(知識、オリジナルデザインの創作)
- WEBクリエイター
- 画像制作ツールを扱うスキル(PhotoshopやIllustratorなど)
- デザインスキル(知識、オリジナルデザインの創作)
- コーディングスキル(HTMLやCSSなど)
- 企画・提案スキル
- ライティングスキル
- 動画撮影・編集スキル
- マーケティングスキル(SEO対策、広告運用など)
- マルチタスク
- マネジメントスキル など
【年収の違い=相場としてはWEBクリエイターの方が高い】
- WEBデザイナー:年収相場 350〜450万円
- WEBクリエイター:年収相場 480〜600万円
【将来性の違い=どちらも将来性は明るい】
▼2つに共通する将来活躍し続けるための要素
- より質の高いデザイン、クリエイティブ制作ができるか
- 人の感情に寄り添った購買行動につながるデザイン、提案ができるか
▼+αでWEBクリエイターに求められる要素
- デジタル市場の知識やスキルをアップデートできるか
- コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど、対人スキルがあるか
- より高度なマーケティングの提案ができるか
これらの違いを踏まえて、WEBデザイナーとWEBクリエイターのそれぞれに向いている人は次の通りです。
【WEBクリエイターよりもWEBデザイナーに向いている人】
- 色々なことを並行するよりも、一つに集中してコツコツ作業する方が好きな人
- 幅広い知識というよりは、一つの知識を専門的に深めたい人
- 全体を広く見渡すよりは、細かいところまでこだわる几帳面さを生かしたい人
【WEBデザイナーよりもWEBクリエイターに向いている人】
- 一つのことに集中するよりも、色々と並行して進めること(マルチタスク)が好きな人
- 幅広い知識に触れたい人
- 数字に強く、分析が好きな人
- トラブルに対して耐性があり、対外的な関係構築にも前向きな人
WEBデザイナーとWEBクリエイターは同じ仕事内容を含みながらも、仕事の幅の違いによって、働き方や求められる資質は大きく異なります。
もしあなたがWEBデザイナーとWEBクリエイターで迷っているなら、まずはWEBデザイナーを入り口にWEB業界を覗いてみるといいでしょう。
その理由は3つあります。
【未経験から転職するならWEBデザイナーがおすすめの理由】
- WEBクリエイターには膨大な知識や経験が求められる場合が多いため、未経験からは難しい
- WEBデザインの知識やスキルはWEBクリエイターにも生かせる
- WEBデザイナーは「制作物のクオリティ」に期待されるため、未経験からでも実績が作りやすい
WEBデザイナーとして専門的に仕事をするか、WEBクリエイターとして幅広い知識とスキルで一連の制作に関わるか…
あなたはどちらへの興味が深まりましたか?
今回の記事が、WEBデザイナーとWEBクリエイターに興味をもち、どちらがより自分に適しているかと悩んでいる方にとってお役に立てたら嬉しいです!
*実際にWEBデザインに興味を持った方はぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。
【保存版】未経験者が独学でWEBデザイナーになるためのロードマップ
